第83回 偶然の依頼 依頼調査： 浮気調査 対象者： 商社マン（３１歳） 依頼者： ＯＬ（２５歳） 看護婦（２８歳） 随分前の話しだが、非常に珍しいケースだった。 依頼者は食品メーカーに勤めるＡ子さん。 商社マンのＢさんと付き合って半年になる。 友人に誘われて参加した合コンで、意気投合したそうだ。 「でも、彼のケータイに知らない女から頻繁に電話がかかってくるんです」 よくある浮気調査で、結果もあっさり出た。 週末、Ｂさんが２０代後半の女性とデートしている現場をビデオに収めることができた。 本筋はここから・・・・。 １週間後、看護婦のＣ子さんから、浮気調査の依頼が入る。 驚いたことに、なんと！一週間前に調査し、対象者のＢさんがデートしていた浮気相手の女性ではないか！ 「彼のケータイに知らない女から頻繁に電話がかかってくるんです。調べてください」 Ｃ子さんは、Ａ子さんと異口同音に言う。 つまりＢさんは、Ａ子さんとＣ子さんに二股をかけていたというわけ。 守秘義務があるので、Ｃ子さんにもＡ子さんにも真相は話せない。 今度はＢさんとＡ子さんのデート現場をビデオに収め、Ｃ子さんに渡した。 ほぼ同時に、２人の女性から「彼が『二度と浮気はしない』と約束したので、今回は許すことにしました」と電話があった。 なかなかにやり手のＢさんである。 しかし、いずれは修羅場になるだろうが・・・。